下書き問題について小林政務官と厚生労働省からのヒアリングが実施されました
薬害イレッサ問題の解決をめざす民主党議員の会

2011年07月01日

 2011年7月1日,薬害イレッサ問題の解決をめざす民主党議員の会の会合が開かれました。
 「イレッサ訴訟問題検証チーム調査報告書」に関連して,前回,前々回に引き続いて検証チームの主査である小林正夫政務官と厚労省の担当者からのヒアリングを行いました。
 小林政務官からは,議員の会からの事前ヒアリング事項に対し,下記の説明がありました。
① 厚労相とアストラゼネカ社の関係については,そもそも調査事項に上がっていなかったので調査していない。 調査の端緒となる情報がないので,再調査する考えもない。
② 6つの学会で合計7人から事情を聴取したが,正確な情報収集のため,氏名等は公表しない前提で任意で事情を聴いたこと,また一部関係者が非公表を希望したことから一律に氏名等は非公表とした。
③ 同様に,公表しない前提で任意で事情を聴いたことから,聴取した結果を記載した生資料も公表できない。
④ 各学会の意思決定過程については,事情聴取の結果特に問題になる事実はなかったと認識した。
 これらの説明に対し,参加議員からは,厚労省との癒着関係も疑われるから,職員が接触した学会関係者の氏名を明らかにした上でその人と接触した理由を明らかにすべきである,各学会から1名のみの話を聞いただけでは事実の確認はできないのではないか,など批判の意見が相次ぎました。
 また、学会に見解公表を働きかける方針を決定した局議の内容が上司である政務三役に報告されていたのか,という質問に対して,小林政務官は,政務三役に報告は上がっているが,どういう形だったかは把握していないと回答しました。
 正確な情報収集のために非公表を前提に事情聴取をしたというのなら,報告書には,把握した事実をより詳細に記載すべきでしょう。報告書にはきわめて概括的な事実しか示さず,生資料も公開しないというのは,事実の隠蔽にほかなりません。

 次のテーマは,2005年のイレッサの使用に関するガイドライン作成委員(日本肺癌学会)とアストラゼネカ社との経済的関係についてでした。 2008年2月,平岡秀夫議員による予算委員会での質問に対し,舛添厚労大臣(当時)は,調査のうえで公表できるものは公表すると答弁しました。しかし、その後、平岡議員の質問主意書や国会質問でも,厚労省は日本肺癌学会に問い合わせたとするものの回答が得られていませんでした。
 当日のヒアリングでは,厚労省の担当者は,日本肺癌学会から,「平成17年当時には学会内に利益相反指針がなかったため,当時の利益相反関係については当学会としては把握していない,平成22年時点においては利益相反関係については指針に基づき把握している」旨の回答があったと報告しました。
 この説明に対し,参加議員からは,日本肺癌学会の回答は全く趣旨に合った回答になっていない,学会が把握していなくとも監督官庁として直接各委員に尋ねるべき,当時の舛添厚労大臣が「いささかの不審も招かないように」とした公式答弁の趣旨が全く無視されており,徹底した追及が必要などの意見が出されました。
 厚労省は,2005(平成17)年当時、肺癌学会のガイドラインに従って使用することを添付文書に記載するよう指示していますので,ガイドライン作成委員の利益相反は,学会の問題にとどまるものではなく,厚労省の政策の当否に関わる問題です。肺癌学会がきちんと調査して回答しないのなら、厚労省が自らの責任で調査すべきものです。薬害イレッサ訴訟では,被告側証人の中に,当時ガイドライン作成委員だった専門医が3名いましたが、弁護団からの文書による照会や証言を通じて,3名ともアストラゼネカ社との間に経済的関係があったことが明らかとなっています。
 
 最後に,本多議員が,東京,大阪両地裁から和解勧告が出された際,同議員への議員レクで使用されたペーパーの提出を求めました。厚労省担当者とのやり取りがあり,最後に,本多議員及び川内議員より,厚労省に対し,少なくともペーパーを探すよう強く求めました。
 今後,三つの問題は引き続き議連で検討課題とされることとなり散会しました。

参加された議員の先生方(敬称略、順不同)
川内博史議員、本多平直議員、柚木道義議員,福田衣里子議員、初鹿明博議員、
川越孝洋議員、郡和子議員、磯谷香代子議員

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